万一に備えるための〜保険の相続対策
万一に備えるための〜保険の相続対策
文書作成日:2022/01/05


 遺言で生命保険金の受取人を変更することは可能でしょうか。




 下記の生命保険について、仮に妻が先に亡くなった場合には、世話になっている姪に受け取って欲しいと思っています。
 妻が先に亡くなった時点で、私が死亡保険金の受取人を変更できればよいのですが、そうでない状況を想定して、遺言で受取人を姪に変更しておきたいと思っています。これは、可能でしょうか?

【生命保険の契約内容】
  • 契約者(保険料負担者):私
  • 被保険者:私
  • 死亡保険金受取人:妻




 遺言で生命保険金の受取人を変更することは可能ですが、諸条件を満たしている必要があります。


1.保険法改正により可能となった遺言による保険金受取人の変更

 2010年4月1日に施行された「保険法」で、遺言による保険金受取人の変更が可能となりました。

 原則、保険法施行後の契約が対象となりますが、保険会社によってその取扱いは異なります。

2.留意点

 遺言によって保険金受取人を変更するときの、主な留意点は以下の通りです。

(1)変更の可否を確認

 多くの保険会社は「法律上有効な遺言であれば、受取人に指定できる方の範囲に定めはない」としているようですが、変更可能な受取人の範囲を約款で決めている保険会社もあります。遺言書を作成する前に、必ず受取人として指定できるかどうか、確認するようにしましょう。

(2)遺言書の記載内容

 遺言によって保険金受取人を変更するときは、どの保険契約か特定できるような情報を遺言書に記載します。

 この場合の「情報」とは、保険会社、証券番号、契約者、被保険者、保険種類、契約日などが該当しますが、特定できれば複数の情報の記載は必要ありません。

遺言書の例文

第〇条 私は、私が契約者となっている次の生命保険契約における死亡保険金受取人として、姪◇◇を指定する。

(保険契約の表示)
@〇〇生命:証券番号00000000000
A■■生命:証券番号11111111111
B▼▼生命:証券番号22222222222
(3)遺言による保険金受取人の変更手続き

 遺言による保険金受取人の変更手続きを行うには、保険契約者の相続人が遺言による保険金受取人変更について保険会社に申し出なければなりません。その際に、一定の書類の提出が必要な場合があります。

 必要となる主な書類は以下のとおりですが、保険会社によって異なるため、予め約款などで確認したり、保険会社へ問い合わせをしたりするとよいでしょう。

  • 申し出をするための書類
  • 遺言書の写し
  • 検認済証明書の写し(遺言が公正証書遺言でない場合)
  • 保険契約者の戸籍謄本
  • 相続人もしくは遺言執行人の印鑑証明書

 これらの他にも、被保険者の同意が必要であること、保険会社の取扱要件を満たすことや、遺言書自体が法律上有効でなければならないなど、遺言による保険金受取人の変更には留意点があります。

 相続に関するご相談は、当事務所にお気軽にお問い合わせください。


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。

CONTACT

嬉野・本村税理士法人

〒810-0073
福岡県福岡市中央区舞鶴2丁目
1番8号赤坂レフトバンクビル9F
Tel:092-714-5288
Fax:092-753-7085